死亡保険はいくら必要?独身・既婚・妻・夫別の平均相場とFPのシュミレーション
あなたは死亡保険をいくら備えていますか?
万一あなたのパートナーが亡くなった場合、いくら支出と収入がありそうか確認したことはあるでしょうか。
ここでは、年代別、独身・既婚別、世帯別で死亡保険はいくら必要なのか、シュミレーションしてみました。
結果は、年代、独身・既婚、世帯によってかなりの違いがあることが分かりました。
簡単にまとめると、専業主婦世帯では子がいるいないにかかわらず、大きい金額の死亡保険を用意した方が良いようです。
中でも、遺族の支出から遺族の収入を引いた場合、20代の子なしの専業主婦世帯では夫が亡くなった場合、9500万円近く支出が多くなったので、その分の死亡保険を用意した方が良いということが分かりました。
共働き世帯では夫と妻ともに働いている、つまり厚生年金に加入していることもあり、残された方が遺族厚生年金を多くもらえることも分かりました。
それでは、詳しく解説していきます。
目次
死亡保険の平均受取額はいくら?
まず、死亡保険の平均受取額はいくらなのかについて、解説していきます。
20歳代、30歳代、40歳代、50歳代、60歳代の男女に分けて解説します。
20歳代の男女別、平均生命保険加入金額
20歳代の男女別の平均生命保険加入金額についてです。
平成28年度の生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、男性の平均は1,127万円、女性の平均は823万円となっています。
男性の方が300万円程度多くなっています。
参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険の加入金額はいくらくらい?」
30歳代の男女別、平均生命保険加入金額
同じく、平成28年度の生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、30歳代の男性の平均は2,069万円、女性の平均は914万円となっています。
女性の場合は、全世代の中で一番多くなっています。
参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険の加入金額はいくらくらい?」
40歳代の男女別、平均生命保険加入金額
同じく、平成28年度の生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、40歳代の男性の平均は2,396万円、女性の平均は849万円となっています。
男性の場合は、全世代の中で一番多くなっています。
参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険の加入金額はいくらくらい?」
50歳代の男女別、平均生命保険加入金額
同じく、平成28年度の生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、50歳代の男性の平均は2,224万円、女性の平均は904万円となっています。
参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険の加入金額はいくらくらい?」
60歳代の男女別、平均生命保険加入金額
同じく、平成28年度の生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、60歳代の男性の平均は1,062万円、女性の平均は582万円となっています。
50歳代などと比べると、大幅に金額が少なっていますが、これは子供が独立してくるため、いくらか少なくなっているように思われます。
参考サイト⇒生命保険文化センター「生命保険の加入金額はいくらくらい?」
人が死んだらお金はいくら必要?死亡後に最低限かかるお金
次に、人が死んだ場合に残された遺族にはどのくらいのお金が必要なのかについて、解説していきます。
家族が亡くなった場合に残された家族にはどのくらいのお金が必要なのかについては、「必要保障額」という考え方を用います。
必要保障額は、以下の式で求められます。
『必要保障額=遺族の支出-遺族の収入』
遺族の支出と遺族の収入について、具体的にどんなものがあるか説明していきます。
<遺族の支出>
遺族の支出には、生活費や教育費、葬儀関連費などがあります。
・生活費
家族が亡くなった場合の生活費は、亡くなる前の生活費の約70%とし、子供がいる場合は子供が19歳になれば独立し、子供にはお金が一切かからなくなると考えて計算します。
・教育費
教育費は子供がいる場合にかかってきます。
後ほど述べるシュミレーションでは、子供にかかる教育費は公立幼稚園、公立小学校、公立中学校、公立高校卒業までとします。
文部科学省の「平成26年度子供の学習費調査」によると、以下のように学習費がかかってきます。
学習費総額 | |
公立幼稚園 | 222,264円 |
公立小学校 | 321,708円 |
公立中学校 | 481,841円 |
公立高校 | 409,979円 |
参考サイト⇒文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」
・葬儀代
葬儀代については、200万円で設定します。
<遺族の収入>
遺族の収入には、遺族の収入や、遺族年金、老齢年金、子供がいる場合は学資保険などが考えられます。
・遺族の収入
家族が亡くなってからも遺族は働き続けると考えて計算します。
・遺族年金
遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入していたものが亡くなった場合に、その人によって生計を維持されていた遺族が受け取れる年金です。
遺族基礎年金と遺族厚生年金の2つがあります。
①遺族基礎年金
遺族基礎年金の支給要件と対象者、年金額について、説明していきます。
・支給要件
被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。(ただし、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の2以上あること。)
引用元_日本年金機構「遺族基礎年金」
・対象者
死亡した者によって生計を維持されていた、
(1)子のある配偶者 (2)子
子とは次の者に限ります
・18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
・20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
引用元_日本年金機構「遺族基礎年金」
・年金額(平成27年4月からの年額)
平均標準報酬月額 | 配偶者のみ | 配偶者と子供1人 | 配偶者と子供2人 |
200,000 | 0 | 1,004,600 | 1,229,100 |
250,000 | 0 | 1,004,600 | 1,229,100 |
300,000 | 0 | 1,004,600 | 1,229,100 |
参考サイト⇒lify.jp「遺族年金の受給額」
②遺族厚生年金
遺族厚生年金の支給要件と対象者と年金額について、解説していきます。
・支給要件
・被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき。(ただし、遺族基礎年金と同様、死亡した者について、保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が国民年金加入期間の3分の2以上あること。)
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。
・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
・1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。
引用元_日本年金機構「遺族厚生年金」
・対象者
死亡した者によって生計を維持されていた、
・子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
・55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となります。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限ります)は、遺族基礎年金も併せて受けられます。
引用元_日本年金機構「遺族厚生年金」
・年金額(平成27年12月現在の年額)
平均標準報酬月額 | 遺族厚生年金 |
200,000 | 246,645 |
250,000 | 308,306 |
300,000 | 369,968 |
参考サイト⇒lify.jp「遺族年金の受給額」
さらに、遺族厚生年金には、中高齢の加算があります。
次のいずれかに該当する妻が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間、584,500円(年額)が加算されます。これを、中高齢の加算額といいます。
・夫が亡くなったとき、40歳以上65歳未満で、生計を同じくしている子がいない妻
・遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻が、子が18歳到達年度の末日に達した(障害の状態にある場合は20歳に達した)等のため、遺族基礎年金を受給できなくなったとき。
引用元_日本年金機構「遺族厚生年金」
遺族年金の支給について簡単にまとめると、以下のようになります。
・遺族基礎年金は、親が男女かかわらず子供が18歳になるまで受け取れる。
・遺族厚生年金は、親が男女で支給開始の年齢が異なり、夫が亡くなった場合の妻は年齢に関係なく、すぐに支給開始となるが、妻が亡くなった場合の夫は60歳にならないと支給されない。ただし、遺族基礎年金が支給されている間は、遺族厚生年金も支給される。
・死亡時に30歳未満の子のない妻の場合は、遺族厚生年金は5年のみの支給となっている。
・老齢年金
老齢年金には、皆さんが知っている一般的な年金で、老齢基礎年金と老齢厚生年金の2つがあります。
ここで注意したいのが、先ほど見た遺族年金と老齢年金は併用できません。
死亡保険はいくら必要?独身・既婚別シュミレーション
次に、独身・既婚別の死亡保険金額のシュミレーションします。
既婚の場合は、共働き世帯か専業主婦世帯か、さらに、子供ありかなしか、に分けて、シュミレーションしていきます。
シュミレーションの条件は、以下のように設定します。
・簡素化するために、老齢年金を受け取れる前の年の64歳までの必要保障額を求める
・遺族の生活費は亡くなる前の70%とし、子供がいる場合は19歳以降は独立すると考え、50%とする
・生活費は月25万円に統一する
・教育費は公立幼稚園、公立小学校、公立中学校、公立高校までとする
・葬儀代は200万円とする
・遺族の収入は夫500万円、妻250万円とする
・簡素化するために、中高齢の加算は加味しない
独身の死亡保険はいくら必要?男女別シュミレーション
独身の場合は、配偶者も子供もいません。
ですので、葬儀代として死亡保険を200万円用意すればよいでしょう。
葬儀をあげるのは、親になると思いますが、親に葬儀代を払わせるのは嫌という方は用意した方がよいでしょう。
男女で差はありません。
20代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
20代既婚者の共働き世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、20歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計81,735,792円
・生活費 (250,000円×70%×18年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=37,800,000円+40,500,000円=78,300,000円
・教育費 幼稚園222,264円+小学校321,708円+中学校481,841円+高校409,979円=1,435,792円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計144,456,570円
・収入 2,500,000円×45年=112,500,000円
・年金 (基礎1,004,600円×18年)+(厚生308,306円×45年)=18,082,800円+13,873,770円=31,956,570円
→81,735,792円-144,456,570円=-62,720,778円
となり、収入の方が多くなります。
この場合は遺族の妻も45年間働き、遺族厚生年金も45年間しっかりもらえるので、特別死亡保険は必要なさそうです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計81,735,792円
・生活費 (250,000円×70%×18年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=37,800,000+40,500,000円=78,300,000円
・教育費 1,435,792円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計250,173,838円
・収入 5,000,000円×45年=225,000,000円
・年金 (基礎1,004,600円×18年)+(厚生308,306円×23年)=18,082,800円+7,091,038円=25,173,838円(厚生が23年なのは、子供が18歳までもらえるのと、夫が60歳からもらえるのを足したため)
→81,735,792円-250,173,838円=-168,438,046円
となり、こちらも収入の方が多くなります。
夫が亡くなった場合よりも100,000,000円ほど余裕があります。
やはり夫の収入5,000,000円が45年間あるというのが大きいのかと思います。
30代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
30代既婚者の共働き世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、30歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計60,352,674円
・生活費 (250,000円×70%×8年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=16,800,000円+40,500,000円=57,300,000円
・教育費 小学校残り3年160,854円+481,841円+409,979円=1,052,674円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計106,327,510円
・収入 2,500,000×35年=87,500,000円
・年金 (基礎1,004,600円×8年)+(厚生308,306円×35年)=8,036,800円+10,790,710円=18,827,510円
→60,352,674円-106,327,510円=-45,974,836円
となっており、収入の方が多くなっています。
やはり共働きということで、妻が35年間働くことで得られるものが大きいそうです。
さらに、夫が働いていた、つまり厚生年金に加入していたということで遺族厚生年金が35年間もらえるのも大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計60,352,674円
・生活費 (250,000円×70%×8年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=16,800,000円+40,500,000円=57,300,000円
・教育費 1,052,674円
<遺族の収入>187,044,778円
・収入 5,000,000円×35年=175,000,000円
・年金 (基礎1,004,600円×8年)+(厚生308,306円×13年)=8,036,800円+4,007,978円=12,044,778円
→60,352,674円-187,044,778円=-126,692,104円
となっており、こちらも収入の方が多くなっています。
遺族年金をもらえるのも大きいですし、やはりこちらも夫が働いてるということが大きいようです。
40代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
40代既婚者の共働き世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、40歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計70,207,650円
・収入 2,500,000×25年=62,500,000円
・年金 厚生308,306円×25年=7,707,650円
→54,500,000円-70,207,650円=-15,707,650円
となっており、収入の方が多くなっています。
やはり共働きということで、妻が25年間働くことで得られるものが大きいそうです。
子供が20歳のため遺族基礎年金はもうもらえませんが、夫が働いていた、つまり厚生年金に加入していたということで遺族厚生年金が25年間もらえるのも大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>126,541,530円
・収入 5,000,000円×25年=125,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→54,500,000円-126,541,530円=-72,041,530円
となっており、こちらも収入の方が多くなっています。
遺族厚生年金のみですが、それをもらえるのも大きいですし、やはりこちらも夫が働いてるということが大きいようです。
50代~既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
50代以上の既婚者の共働き世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、50歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計42,124,590円
・収入 2,500,000×15年=37,500,000円
・年金 厚生308,306円×15年=4,624,590円
→33,500,000円-42,124,590円=-8,624,590円
となっており、収入の方が多くなっています。
やはり共働きということで、妻が残りの15年間働くことで得られるものが大きいそうです。
子供が20歳のため遺族基礎年金はもうもらえませんが、夫が働いていた、つまり厚生年金に加入していたということで遺族厚生年金が15年間もらえるのも大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>76,541,530円
・収入 5,000,000円×15年=75,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→33,500,000円-76,541,530円=-43,041,530円
となっており、こちらも収入の方が多くなっています。
遺族厚生年金のみですが、それをもらえるのも大きいですし、やはりこちらも夫が残りの15年間働いているということが大きいようです。
20代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
20代既婚者の専業主婦世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、20歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計81,735,792円
・生活費 (250,000円×70%×18年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=78,300,000円
・教育費 1,435,792円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計31,956,570円
・収入 なし
・年金 (基礎1,004,600円×18年)+(厚生308,306円×45年)=18,082,800円+13,873,770円=31,956,570円
→81,735,792円-31,956,570円=49,779,222円
となっており、専業主婦世帯の場合は、支出の方が5000万円近く多くなっています。
妻の収入が一切ないので、遺族年金に頼るしかありません。
死亡保険も多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計81,735,792円
・生活費 (250,000円×70%×18年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=78,300,000円
・教育費 1,435,792円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>243,082,800円
・収入 5,000,000円×45年=225,000,000円
・年金 基礎1,004,600円×18年=18,082,800円
→81,735,792円-243,082,800円=-161,347,008円
となっており、専業主婦世帯でも夫が働いている場合は、収入の方が多くなっています。
妻は働いていない、つまり厚生年金に加入していなかったということで、遺族基礎年金のみですが、夫が45年間働いているということが大きいようです。
30代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
30代既婚者の専業主婦世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、30歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計60,352,674円
・生活費 (250,000円×70%×8年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=57,300,000円
・教育費 1,052,674円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計18,827,510円
・収入 なし
・年金 (基礎1,004,600円×8年)+(厚生308,306円×35年)=8,036,800円+10,790,710円=18,827,510円
→60,352,674円-18,827,510円=41,525,164円
となっており、専業主婦世帯の場合は、支出の方が4000万円程度多くなっています。
20代と同じく、妻の収入が一切ないので、遺族年金に頼るしかないので、死亡保険も多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計60,352,674円
・生活費 (250,000円×70%×8年×12か月)+(250,000円×50%×27年×12か月)=57,300,000円
・教育費 1,052,674円
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>183,036,800円
・収入 5,000,000円×35年=175,000,000円
・年金 基礎1,004,600円×8年=8,036,800円
→60,352,674円-183,036,800円=-122,684,126円
となっており、専業主婦世帯で妻が亡くなっても、夫が働いている場合ので収入の方が多くなっています。
妻は働いていない、つまり厚生年金に加入していなかったということで、遺族基礎年金のみですが、夫が35年間働いているということが大きいようです。
40代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
40代既婚者の専業主婦世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、40歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計7,707,650円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×25年=7,707,650円
→54,500,000円-7,707,650円=46,792,350円
となっており、同様に専業主婦世帯で夫が亡くなった場合は、支出の方が4500万円程度多くなっています。
妻の収入が一切ないので、遺族年金に頼るしかないので、死亡保険も多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>125,000,000円
・収入 5,000,000円×25年=125,000,000円
・年金 なし
→54,500,000円-125,000,000円=-70,500,000円
となっており、専業主婦世帯で妻が亡くなっても、夫が働いている場合は収入の方が多くなっています。
妻は働いていない、つまり厚生年金に加入していなかったということで遺族厚生年金はなく、子供も20歳なので遺族基礎年金もありませんが、夫が25年間働いてるということが大きいようです。
50代~既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供あり]
50代以上の既婚者の専業主婦世帯で子どもありの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚、出産し、50歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計4,624,590円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×15年=4,624,590円
→33,500,000円-4,624,590円=28,875,410円
となっており、同様に専業主婦世帯で夫が亡くなった場合は、支出の方が3000万円程度多くなっています。
妻の収入が一切ないので、遺族年金に頼るしかないので、死亡保険も多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>75,000,000円
・収入 5,000,000円×15年=75,000,000円
・年金 なし
→33,500,000円-75,000,000円=-41,500,000円
となっており、専業主婦世帯で妻が亡くなっても、夫が働いている場合は収入の方が多くなっています。
妻は働いていない、つまり厚生年金に加入していなかったということで遺族厚生年金はなく、子供も20歳なので遺族基礎年金もありませんが、夫が15年間働いてるということが大きいようです。
20代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、20代既婚者の共働き世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、20歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計96,500,000円
・生活費 250,000円×70%×45年×12か月=94,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計114,041,530円
・収入 2,500,000円×45年=112,500,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→96,500,000円-114,041,530円=-17,541,530円
となり、共働きで子なしの場合、収入の方が多くなります。
この場合は遺族の妻も45年間働き、その分の収入はありますが、遺族厚生年金については、30歳未満の子のいない妻は5年間の有期年金となりますので、5年間しかもらえません。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計96,500,000円
・生活費 250,000円×70%×45年×12か月=94,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計226,541,530円
・収入 5,000,000円×45年=225,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→96,500,000円-226,541,530円=-130,041,530円
となり、こちらも収入の方が多くなります。
遺族年金の恩恵よりも、やはり夫の収入5,000,000円が45年間あるというのが大きいのかと思います。
30代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、30代既婚者の共働き世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、30歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計75,500,000円
・生活費 250,000円×70%×35年×12か月=73,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計98,290,710円
・収入 2,500,000円×35年=87,500,000円
・年金 厚生308,306円×35年=10,790,710円
→75,500,000円-98,290,710円=-22,790,710円
となり、30代の場合も収入の方が多くなります。
この場合は遺族の妻も35年間働き、遺族厚生年金も35年間もらえるので、収入の方が大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計75,500,000円
・生活費 250,000円×70%×35年×12か月=73,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計176,541,530円
・収入 5,000,000円×35年=175,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→75,500,000円-176,541,530円=-101,041,530円
となり、こちらも収入の方が多くなります。
遺族年金の恩恵よりも、やはり夫の収入5,000,000円が35年間あるというのが大きいのかと思います。
40代既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、40代既婚者の共働き世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、40歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計70,207,650円
・収入 2,500,000円×25年=62,500,000円
・年金 厚生308,306円×25年=7,707,650円
→54,500,000円-70,207,650円=-15,707,650円
となり、40代でも収入の方が多くなります。
この場合は遺族の妻も25年間働き、遺族厚生年金についても25年間もらえるというのが大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計126,541,530円
・収入 5,000,000円×25年=125,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→54,500,000円-126,541,530円=-72,041,530円
となり、こちらも収入の方が多くなります。
遺族年金の恩恵よりも、やはり夫の収入5,000,000円が25年間あるというのが大きいのかと思います。
50代~既婚者の死亡保険はいくら必要?共働き世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
50代以上の既婚者の共働き世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、50歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計42,124,590円
・収入 2,500,000円×15年=37,500,000円
・年金 厚生308,306円×15年=4,624,590円
→33,500,000円-42,124,590円=-8,624,590円
となり、50代の場合も収入の方が多くなります。
この場合は遺族の妻も15年間働き、さらに、遺族厚生年金も15年間もらえるのが大きいようです。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計76,541,530円
・収入 5,000,000円×15年=75,000,000円
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→33,500,000円-76,541,530円=-43,041,530円
となり、こちらも収入の方が多くなります。
遺族年金の恩恵よりも、やはり夫の収入5,000,000円が15年間あるというのが大きいのかと思います。
20代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、20代既婚者の専業主婦世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、20歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計96,500,000円
・生活費 250,000円×70%×45年×12か月=94,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計1,541,530円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×5年=1,541,530円
→96,500,000円-1,541,530円=94,958,470円
となっており、子なしの専業主婦世帯の場合は、子ありの専業主婦世帯と同様に、支出の方が9500万円近く多くなっています。
妻の収入が一切ないので、遺族年金に頼りたいものの30歳未満の子のない妻なので、5年間の有期年金となっているため、遺族の収入全体で150万円程度しかありません。
死亡保険もかなり多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計96,500,000円
・生活費 250,000円×70%×45年×12か月=94,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>225,000,000円
・収入 5,000,000円×45年=225,000,000円
・年金 なし
→96,500,000円-225,000,000円=-128,500,000円
となっており、子のいない専業主婦世帯でも夫が働いている場合は、収入の方が多くなっています。
ただし、子がいないため遺族基礎年金はもらえず、妻も働いていない、つまり厚生年金に加入していなかったため、遺族厚生年金ももらえません。
30代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、30代既婚者の専業主婦世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、30歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計75,500,000円
・生活費 250,000円×70%×35年×12か月=73,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計10,790,710円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×35年=10,790,710円
→75,500,000円-10,790,710円=64,709,290円
となっており、30代も子なしの専業主婦世帯の場合は、支出の方が6500万円近く多くなっています。
妻の収入が一切ないので、遺族厚生年金に頼るしかありません。
死亡保険もかなり多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計75,500,000円
・生活費 250,000円×70%×35年×12か月=73,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>175,000,000円
・収入 5,000,000円×35年=175,000,000円
・年金 なし
→75,500,000円-175,000,000円=-99,500,000円
となっており、20代同様、子のいない専業主婦世帯でも夫が働いている場合は、収入の方が多くなっています。
40代既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、40代既婚者の専業主婦世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、40歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計7,707,650円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×25年=7,707,650円
→54,500,000円-7,707,650円=46,792,350円
となっており、40代も子なしの専業主婦世帯の場合は、支出の方が4500万円程度多くなっています。
死亡保険もかなり多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計54,500,000円
・生活費 250,000円×70%×25年×12か月=52,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>175,000,000円
・収入 5,000,000円×25年=125,000,000円
・年金 なし
→54,500,000円-175,000,000円=-120,500,000円
となっており、20代同様、子のいない専業主婦世帯でも夫が働いている場合は、収入の方が多くなっています。
50代~既婚者の死亡保険はいくら必要?専業主婦世帯の死亡保険シュミレーション[子供なし]
次に、50代既婚者の専業主婦世帯で子どもなしの場合の死亡保険シュミレーションです。
男女とも20歳で結婚し、50歳で夫または妻が死亡したと仮定します。
夫が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>合計4,624,590円
・収入 なし
・年金 厚生308,306円×15年=4,624,590円
→33,500,000円-4,624,590円=28,875,410円
となっており、50代も子なしの専業主婦世帯の場合は、支出の方が3000万円近く多くなっています。
死亡保険もかなり多めにかけた方が良いかもしれません。
妻がパートなどで働くという手もあります。
妻が亡くなった場合
<遺族の支出>合計33,500,000円
・生活費 250,000円×70%×15年×12か月=31,500,000円
・教育費 なし
・葬儀代 2,000,000円
<遺族の収入>25,000,000円
・収入 5,000,000円×15年=25,000,000円
・年金 なし
→33,500,000円-25,000,000円=8,500,000円
となっており、50代の場合の子のいない専業主婦世帯では夫が働いている場合は、支出の方が850万円多くなっています。
シングルマザーの死亡保険はいくら必要?母子家庭の死亡保険シュミレーション
次に、シングルマザーの場合は死亡保険はいくら必要なのかについて、解説していきます。
シングルマザーの場合、何歳で母親が亡くなるかを仮定しなければなりませんが、万一母親が0歳の時に亡くなったと仮定すると、18歳までの子の生活費と教育費を残しておきたいです。
生活費は今までと同様、250,000円の70%を18年×12か月と計算し、教育費は幼稚園から高校までの1,435,792円とすると、合計39,235,792円となりますので、死亡保険は4000万円近くかけておいた方が良いかもしれません。
家族に残したいお金はいくらか計算しよう
以上、様々な場合をシュミレーションしてきましたが、次はあなたの場合のシュミレーションをしてみましょう。
家族に残したいお金が計算出来たら無理のない支払い計画を
シュミレーション出来たら、死亡保険の保険料がどれくらいかかるのか、様々な保険会社の商品を比較して確認し、その保険料の支払いが家計に負担にならないように、他で節約できる部分を見つけて節約したりしてみましょう。
この際に、医療保険などの保険料を見直してみても良いかもしれません。
まとめ
シュミレーションした結果、遺族の収入が多い場合は、かなりの収入があり余裕がある一方で、遺族の支出が多い場合は、かなり支出が多く死亡保険で備える必要性が高いことがお分かりいただけたかと思います。
特に、専業主婦世帯では夫が亡くなった場合、働いていない妻のその後の生活を支えるために、かなり大きい金額の死亡保険を用意しておいた方が良さそうです。
死亡保険金によっては保険料も高くなる可能性もあるので、パートをするなど働くという手も考えなければならないでしょう。
また、共働き世帯など遺族の収入が多かった場合でも、残された遺族が今後65歳まで働けるとは限りません。
そういうことも考えると、死亡保険をある程度用意しておいた方が良さそうです。
その額はその家族の状況によって違うでしょう。
ぜひあなたの場合の必要保障額を正しく求め、死亡保険に加入するようにしましょう。
以上となります。