ニューヨークの治安は悪い?良い場所は?外務省発表のデータを元に分かりやすく解説
皆さんはアメリカ・ニューヨークに行ったことはありますか?
ニューヨークは世界の中心都市で、ぜひ訪れてみたい!という人もいるでしょう。
そんな中、気になるのが、ニューヨークの治安です。
日本の外務省によると、ニューヨークには危険情報は出ていませんし、ニューヨークはアメリカの中でも、比較的治安の良い地域とされています。
ただ、ニューヨークは「9.11」が発生した場所ということもあり、渡航する人の中にも「テロに遭ったらどうしよう」と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。
ニューヨークではこの同時多発テロ以降、テロに対する警備の強化はされてきました。
ただ、それ以降もテロは起こっていますので、油断できません。
テロは空港などで発生しやすいです。
不審な人がいたら、その場から逃げて近くにいる空港関係者に速やかに伝えることです。
ニューヨーク以外でのテロについても、最新の情報を収集し、警戒心を持つことが大事です。
テロ以外にもニューヨークでは犯罪が多く発生しています。
強盗に関しては、東京の約40倍も発生しています。
日本人が巻き込まれやすいのは、スリや置き引き、侵入窃盗、そしてひったくりです。
スリや置き引きはマンハッタンの中心街で特に多く発生しており、人前でむやみに財布を出す行為は避けたいです。
さらに、車に乗った人が歩行者のバッグを狙って、ひったくりをする犯行も発生していますので、車道側で荷物を持たないことも大事です。
さらには、こういった防犯対策を徹底することの他にも、飲酒は22歳からといったニューヨーク独自のルールも守ったり、ライム病や狂犬病にかからないように注意もしなければなりません。
最後には、事件に巻き込まれたり、体調が悪くなった場合の緊急連絡先もご紹介しています。
ぜひご覧ください。
目次
ニューヨークの治安は良いのか悪いのか
ニューヨークは、アメリカ合衆国に東海岸に位置する大都市です。
世界の政治、金融、文化、エンターテイメントの中心地で、世界各国から人々が集まってきます。
アメリカ合衆国は、カナダとメキシコに南北に囲まれています。
カナダとアメリカの国境には、ナイアガラの滝があり、それはアメリカ側よりもカナダ側から見た方が綺麗だということは有名です。
アメリカの南に位置するメキシコとは、現在「壁」問題があります。
アメリカの首都がワシントンD.C.ではなく、ニューヨークであると思っている人もいるのではないでしょうか。
私も幼いころはそう思っていました。
ニューヨークの治安はどうなのでしょうか?
良いのでしょうか?悪いのでしょうか?
外務省によると、現在ニューヨークには危険情報は出ていません。
ただし、アメリカ・ニューヨークには油断できない理由があります。
それは、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロが発生したからです。
その当時は、日本でも大きく報道されました。
ワールドトレードセンターに航空機が2度も突撃した光景は、今でも鮮明に覚えています。
それ以降も、ニューヨークでテロが何回か起こっています。
テロに対する警戒心は、常に持っていなければなりません。
ニューヨークを含めアメリカは、様々な国と歴史的につながりがあります。
ただ、それは良いつながりだけではありません。
以上のようなテロに対する警戒や犯罪の発生状況、衛生状況などについて、外務省の発表を参考に解説していきます。
ぜひご覧ください。
参考サイト⇒在ニューヨーク日本国総領事館「テロ対策」
ニューヨークにおける犯罪発生状況について
最初に、ニューヨークの犯罪の発生状況について、解説していきます。
ニューヨークはアメリカの中では、治安が良い方だとされています。
ただし、数を見ると犯罪は多く発生しています。
具体的に見ると、2017年の犯罪の認知件数は約96,000件となっています。
2000年が約180,000件と2017年の2倍はありました。
ですので、それと比べるとかなり減少しています。
2001年に同時多発テロがあったので、それによって不審者の取り締まりなどが強化されたのでしょうか。
2017年のデータをより細かく見ていくと、以下のようになります。
・重要窃盗 約43,000件
・重要傷害 約20,000件
・強盗 約14,000件
・侵入窃盗 約12,000件
ニューヨークでは、窃盗が多く発生しているのです。
こちらも大都市である東京と比較すると、強盗に関しては東京が約350件となっています。
ニューヨークの強盗は東京よりも約40倍と多く発生しており、深刻さがうかがえます。
さらにアメリカは銃社会であることも考えなければなりません。
2017年の東京の殺人が約100件なのに対して、ニューヨークでは約3倍の約300件となっています。
これはどういった方法で殺人に至ったかは分かりませんが、銃社会であることは鑑みなければならないと思います。
参考サイト⇒在ニューヨーク日本国総領事館「ニューヨーク市の治安について」
ニューヨークで日本人や観光客が巻き込まれやすいトラブルや事件
次に、ニューヨークで日本人が巻き込まれやすい事件について、ご紹介します。
日本人はニューヨークでどういった事件に巻き込まれているのでしょうか。
ニューヨークでは、日本人を狙ったスリや置き引き、侵入窃盗、ひったくりなどが多く発生しています。
スリとひったくりと侵入窃盗について、具体的に述べていきます。
①スリ
スリに関しては、地下鉄などの人の多く集まるところで、貴重品をすられる被害が多く発生しています。
さらに、繁華街なども危険です。
そういった場所は人が多くいるので、犯人は隠れやすいのです。
また、ニューヨークに多い路上でのパフォーマンスを見ている隙を狙っての犯行もあります。
ニューヨークには、路上でのパフォーマンスもそうですが、街並みなど、ついつい惹きつけられ、写真を撮ったりすることに夢中になってしまう場所も多くあります。
そういった隙も狙われているのです。
②ひったくり
ひったくりについては、スマホなどで何か調べたりチェックしている時に、狙われてひったくられるケースが発生しています。
日本では街中でスマホを使うのは普通ですよね。
こちらも人ごみの中で、あなたに分からないように狙っている人もいるのです。
③侵入窃盗
侵入窃盗に関しては、ホテルなどの宿泊施設で起こります。
部屋にいない間に入られ、ものを盗まれる被害も発生しています。
自分がいない間に部屋に侵入されては、盗み放題になってしまいます。
日本のように、ホテルだから安心、という意識ではいけません。
参考サイト⇒外務省海外安全ホームページ「安全対策基礎データ」
ニューヨークで特に注意が必要な治安が悪い場所
次に、ニューヨークで特に治安が悪い場所について、解説していきます。
日本人の被害の多いスリや置き引きは、マンハッタンの中心街で多く発生しています。
マンハッタンは、タイムズスクエアやウォール街のある場所です。
世界中から人々が集まるところです。
さらに、東京の3倍も発生している殺人は、グルックリン区やブロンクス区を中心に発生しています。
人通りの少ない場所も要注意です。
こういった場所では、強盗が多く起こっています。
ニューヨークでは、強盗は東京の約40倍も起こっており、武装した人に襲われる怖い経験をする可能性も考えられます。
ニューヨークは外務省の危険レベル1~4の危険情報は出ていません。
だからといって油断はできない地域が多くあります。
参考サイト⇒在ニューヨーク日本国総領事館「ニューヨーク市の治安について」
ニューヨークでの防犯対策について
次に、ニューヨークにいるときの防犯対策について、ご紹介します。
まず、1人での行動は基本的に控えましょう。
犯罪に遭ってしまったときに、助けてくれる人が近くにいると安心できます。
1人だと、パニックになることも考えられます。
そして、夜は出歩くことはせず、なるべく早くホテルに戻りましょう。
外国での滞在は、時差などもあり疲れやすく、体調を崩しやすいです。
そういった意味でも、早くホテルに戻り、休息を取りましょう。
さらには、大事なパスポートなどについては、予備でコピーを持っておくと安心です。
それでは、スリとひったくりと侵入窃盗の防犯対策をご紹介します。
①スリ
スリに関しては、お金やカードは少なく持ち歩くことが大事です。
被害を最小限に抑えることにつながります。
そして、人前でむやみに財布を出すことはやめましょう。
人ごみの中で出してしまうと、「あの日本人は財布を持っている」と確認されてしまうのです。
さらには、バッグは口の開いたものではなく、しっかりチャックができるものを持ち歩きましょう。
チャックは最後までしっかり締めます。
②ひったくり
日本にいるときのように、歩きスマホは極力避けましょう。
使いたいときだけ使うようにします。
さらに、財布や貴重品の入ったバッグは車が走る側には持ち歩かないようにしましょう。
車に乗ってひったくりをしていく、巧妙で悪質な人もいます。
③侵入窃盗
侵入窃盗に関しては、部屋にいるときも外出するときも、部屋の鍵をしっかりかけることが大事です。
外出の際には、パスポートや貴重品などは、フロントに預けます。
持ち出してもいいですが、街中でスリやひったくりに遭うことも考えましょう。
さらには、部屋にいて誰かが来ても、むやみやたらに対応しないようにしましょう。
泊まるホテルのセキュリティなど、そのホテルが信頼できるところであるか、しっかり吟味して、泊まる場所は決めた方が不要な心配をしなくて済みます。
参考サイト⇒外務省海外安全ホームページ「安全対策基礎データ」
ニューヨークで滞在している時に特に注意するべきこと
次に、ニューヨークにいるときに特に注意すべきことについてです。
スリやひったくりといった被害に遭わないために、防犯対策をすることは大事です
その他にも、ニューヨークでは注意するべきことが2つあります。
①ニューヨークはかつてテロが起こっている場所だということを再認識する。
ニューヨークは、同時多発テロが発生した場所です。
それ以来、テロに対する警備は強化されてきましたが、ニューヨークを訪れる観光客側もしっかり警戒心を持ち、それを行動に移さなければなりません。
空港はテロの標的になっています。
空港内で不審な人がいたら、その場から速やかに離れ、近くの空港関係者に速やかに伝えましょう。
さらに、空港に限らず、人の多く集まる場所もテロの標的になることもあります。
そういった場所には長く滞在しないように、滞在計画を練ることも大事です。
加えて、ニューヨーク以外で発生したテロ事件にも目を向けましょう。
ニューヨークで起こっていないから大丈夫、なのではありません。
最新の情報を収集するよう努めましょう。
②日本とは異なる飲酒や禁煙のルールを守る。
日本とは異なるルールを知り、守りましょう。
アメリカは州によって法律も異なり、ルールも異なってきます。
飲酒に関してニューヨークでは、22歳からとなっています。
日本と比べて2年遅いです。
大学生の卒業旅行などで気分が良くなって、飲酒してしまったということのないようにしましょう。
さらに、公共施設では禁煙となっています。
合わせて覚えておきましょう。
参考サイト⇒在ニューヨーク日本国総領事館「テロ対策」、在ニューヨーク日本国総領事館「法規・習慣の違いによるトラブル等」
ニューヨークで特に注意をするべき病気とケガ
次に、ニューヨークに注意したい病気とケガについてです。
ニューヨークは夏と冬の気温差が大きい地域です。
風邪など引かないように、渡航の前には、あらかじめネットでニューヨークの滞在中の気温を確認し、それに応じた服装を準備するようにしましょう。
急な気温の変化にも対応できるようにしましょう。
日本から持ってきた服装が合わないときには、現地で調達するのも有りです。
外国に行く際には、海外旅行傷害保険に加入するのが一般的です。
これは、海外に旅行にいった際に医療費がかかってしまった場合に保障してくれる保険です。
アメリカ、特にニューヨークは医療費が高く、病状によりますが、1回の入院で数1,000,000円になることも大いにあります。
滞在中にどんな病気になってしまうかは、予想できません。
海外旅行傷害保険に加入する際には、十分な補償を付け、自分自身がこれでも大丈夫と安心できるようにしましょう。
それでは、特に注意したい病気について、ご紹介していきます。
①ライム病
ライム病は、ダニに刺されることによって発症します。
風邪のような症状から始まり、重症化することもあります。
ダニは目に見えませんので、対策は難しいですが、何日も洗っていないような布団で寝るといったことはやめましょう。
②狂犬病
狂犬病は、ここ最近でもフィリピンでの死亡事故がありニュースになりました。
ニューヨークでも狂犬病に感染した動物が生息しています。
動物がいても、かわいい、珍しいと思って近づいたり触れたりしないようにしましょう。
参考サイト⇒外務省「世界の医療事情」
ニューヨークの衛生面での心配点
次に、ニューヨークの衛生面についてです。
アメリカ・ニューヨークの衛生面において、特に心配することはありません。
日本と同じように生活しても特に問題ないでしょう。
ただ、心配しすぎる必要はありませんが、食中毒などにはならないように気を付けましょう。
前述したとおり、アメリカの医療費は高額です。
参考サイト⇒外務省海外安全ホームページ「安全対策基礎データ」
ニューヨークで何かあった際の連絡先と対処方法
最後に、ニューヨークで事件や体調を崩したときの連絡先と対処方法について、ご紹介します。
<警察、救急車、消防>「911」
「911」に電話をかけ、最初に「Japanese, please.」と伝えましょう。
そうすると日本語で要件を伝えられます。
「911」は緊急の番号ですので、警察を呼びたいけど緊急でなければ、お近くの警察署に連絡しましょう。
急に体調が悪くなり、緊急に病院に行きたいときには救急外来を受診することになりますので、「911」に連絡しましょう。
<在ニューヨーク日本国総領事館>「1-212-371-8222」
トラブルや事件などは発生し、何をすればよいか分からない場合には、総領事館に連絡しましょう。
「Park Avenue」(パーク・アベニュー)にあるビルの18階と19階にあります。
直接行くときは、1階でパスポートなどの身分証明書を提示しなければなりません。
電話は24時間対応しています。
・体調を崩した場合
<Mount Sinai Beth Israel Medical Center>「1-212-420-2000(代表)、1-212-420-2840(緊急の場合)」
ニューヨークにある救急外来の病院の1つです。
日本人研修医も多くいるので、安心できるでしょう。
ただ、ホームページは英語です。
<CITY MD>
ネットで「CITY MD」と検索すると、病状が重くない場合の病院が出てきます。
予約は不要です。
「OUR CURRENT LOCATIONS」でNew Yorkを選択すると、病院の一覧が出てきます。
場所や診察時間などが載っていますので、参考にしてください。
<東京海上記念診療所(Japanese Medical Practice)>「1-212-889-2119」
日本人医師が在籍している病院の1つです。
参考サイト⇒外務省「世界の医療事情」、在ニューヨーク日本国総領事館「所在地・連絡先」
まとめ
以上、ニューヨークの治安についてでした。
ニューヨークに滞在するときには、テロ事件や犯罪に細心の注意をし、対策を講じることが大事です。
ただ治安が悪い場所や防犯対策を知っている、だけではいけません。
実際に、治安の悪い場所での滞在時間が少なくなるように、プランを決めてその通りにしたり、防犯対策をしっかりと講じることが必要です。
ニューヨークでの滞在がより良いものとなるように、ぜひ実践してみましょう。