エアコンつけっぱなしの電気代は安い?高い?節約になる?春夏秋冬別に比較!

2024.07.16

家計と暮らし

あと2か月で夏を迎えます。

長く使用したエアコンを買い替えようと思っている方もいるのではないでしょうか。

エアコンの使用に関しては、多くの人が、つけっぱなしにした時とこまめに切った時ではどちらが電気代が安くなるのかな、と疑問に思ったことがあるはずです。

私自身、幼いころはしつけで、エアコンに限らず、部屋の電気など使っていないときは消す、ということを教えられてきました。

ただ、電化製品をこまめに付けたり消したりすると、電気代が高くなるということも耳にするようになりました。

事実、経済産業省資源エネルギー庁やエアコンメーカーでは、エアコンはこまめに切った時の方が電気代が高くなる、としています。

条件にもよりますが、冷房でも暖房でも、30分以内の外出等なら電源はつけっぱなしの方が良いのです。

エアコンは、電源を入れたときに一番電気を消費する製品なのです。

エアコンをつけっぱなしにしていれば、快適に過ごせますし、熱中症の心配も少なくなります。

一方で、こまめに切る人にとっては、急に外出の時間が長くなっても安心できるというメリットもあります。

エアコンの電気代の節約には、定期的に掃除をしたり、扇風機などと併用するなど、多くの方法があります。

消し忘れ防止機能付きエアコンについてもご紹介しています。

エアコンをこれから買い替える方も、そうではない方も、ぜひご覧ください。

エアコンをつけっぱなしにした時とこまめに切った時、どちらが電気代が安くなるか

最初に、エアコンをつけっぱなしにした時とこまめに切った時では、どちらが電気代が安くなるかについて、説明していきます。

そもそも、電気代はどのように求められるか、ご存知でしょうか。

1年間の目安電気料金は、「期間消費電力量(kWh)×27(円/kWh)」で求められます。

さらに、これに以下のような地域係数をかけることで、地域ごとの目安の電気料金を求められます。

東京 1.0
札幌 3.1
仙台 1.6
静岡 0.8
名古屋 1.3
福岡 1.1
沖縄 0.6

つまり、同じ期間消費電力量だったら、東京と札幌で目安電気料金に3.1倍の差があるということです。

期間消費電力量は、冷房の期間消費電力量と暖房の期間消費電力量を足して求められ、エアコンの商品によって、異なります。

例えば、冷房能力が2.2kWで6~9畳の部屋に適している、シャープの「プラズマクラスターエアコン」だと、期間消費電力量は604です。

これに、先ほどの計算式を当てはめると、1年間の目安電気料金は、「604(kWh)×27(円/kWh)=16,308円」となります。

これが東京の目安の料金だとすると、札幌の場合は、「16,308円×3.1=50,554.8円」となり、電気料金としてみると、大きな差だと感じるでしょう。

ちなみに、この「プラズマクラスターエアコン」は、省エネ基準を達成しており、達成率も125%と他のエアコンと比べても高い方です。

それでは、エアコンをつけっぱなしにした時とこまめに切った時では、どちらが電気代が安くなるのでしょうか。

結論は、「つけっぱなしの方が、こまめに切るよりも電気代は安くなります」。

もちろんエアコンの性能や環境、つけっぱなしにする時間などによって、どのくらい安くなるというものは変わってきます。

理由は、エアコンは電源を入れたときが一番電気を消費するからです。

電化製品は電源を入れたときが一番電気がかかる、ということは耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

それでは、つけっぱなしの方が電気代は安くなる、ということを前提に、冷房を使用するケースと暖房を使用するケースで、どのくらいの時間使わなければ電源を切った方が良いのかを、次で見ていきましょう。

参考サイト⇒経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2017年夏版」経済産業省資源エネルギー庁「節電.go.jp 2015 Archieve 今夏やるべき節電」

夏に冷房を使用するケース

まずは、夏に冷房を使用するケースについて、見ていきましょう。

エアコンも販売している「ダスキン」の調査によると、「9時~18時の間で、30分以上使わないのであれば電源を切る」という結果が出ています。

さらに、「18時~23時の間では、こまめに電源を切った方が良い」という結果も出ています。

つまり、夏場に近くのスーパーに15分買い物に行くのに、部屋を離れる、といった場合には、つけっぱなしの方が良いということです。

ただし、これは前述したように、エアコンの性能や環境などによって変わってきますので、目安として覚えておくと良いでしょう。

参考サイト⇒ダスキン「mission5-1「つけっぱなしがお得という説は本当なのかを検証せよ!」」

冬に暖房を使用するケース

次に、冬に暖房を使用するケースで見ていきましょう。

こちらもダスキンの調査によると、「全ての時間帯において、30分以上使わないのであれば電源を切る」という結果が出ています。

こちらも、冬場に近所に20分間出かけるといった場合には、つけっぱなしの方が良いということです。

参考サイト⇒ダスキン「mission5-2「つけっぱなし」にするのと「こまめに入り切り」するのでは、どちらの電気代が安くなるの?」

エアコン代はどのような時に高くなるのか

次に、エアコン代はどのような時に高くなるのかについて、解説していきます。

エアコン代が高くなる時は、以下のような時です。

「電源を入れたとき、特に暖房を使用するとき」

前述したように、エアコンの電源を入れたときが、消費電力が一番高いと言われています。

さらに、エアコンは電源を入れた時の外の気温と設定温度の差が大きければ大きいほど、消費電力量は大きくなります。

冬に暖房を使用するときは、夏に冷房を使用するときと比べて、その差が大きくなります。

例えば、外の温度が5℃で、設定温度が20℃の場合だと、その差は15℃にもなります。

ですので、エアコン代は電源を入れた時、そして特に冬で暖房を使用する時に、高くなるということを覚えておきましょう。

参考サイト⇒ダスキン「mission5-2「つけっぱなし」にするのと「こまめに入り切り」するのでは、どちらの電気代が安くなるの?」

エアコンをつけっぱなしにするメリット・デメリット

次に、エアコンをつけっぱなしにするメリットとデメリットをそれぞれ確認していきます。

メリット デメリット
①エアコンを操作する手間が省ける。

→今はスマートフォンで電源を入れたり消したりできるものもあるので、そこまで負担になる手間ではなくなってきています。

ですが、エアコンのリモコンを探して付けるという手間が嫌な方もいると思います。

②1日中快適に過ごせる。

→つけっぱなしにすることで、1日中つけっぱなしにしているのであれば、1日中快適に過ごせるのは気分も良くなるでしょう。

③夏は熱中症になりにくい。

→夏になると熱中症のニュースが多く耳にされます。

特に、1人暮らしの高齢者の熱中症による死亡事故も相次いでいます。

①外出した後の温度差が気になる。

→夏に熱い外を歩き、つけっぱなしにしていたことで冷房で冷えている部屋に帰ってくると、この温度差が気になって、服を調節したりしなければいけない人もいるでしょう。

女性では、夏にカーディガン1枚を持ち歩いているという人もいるでしょう。

②条件によっては、一定時間を超えると、電気代が高くなる。

→エアコンはこまめに切るよりもつけっぱなしにした方が、電気代がかからないことは前述しましたが、それも一定時間を超えない限りです。

お使いのエアコンの性能等をもう一度確認しましょう。

エアコンをこまめにオンオフするメリット・デメリット

次に、エアコンをこまめにオンオフするメリット・デメリット

次に、エアコンをこまめにオンオフするメリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット デメリット
①急に外出時間が長くなった場合に、安心できる。

→30分で部屋に戻るはずが、用事が3時間かかってしまったということも中にはあると思います。

そんなときにエアコンを切っていれば、「切っているから電気代の心配もしなくていい」と安心できるでしょう。

①電気代がかかる。

→前述しているように、エアコンは「つけっぱなしの方が、こまめに切るよりも電気代は安くなる」というのが前提です。

どのくらいの間隔でオンオフするかにもよりますので、一概には言えません。

エアコンを上手に使えば電気代が節約できる!6つの節約術

次に、エアコン代の節約術を6つご紹介していきます。

①部屋の広さにあった能力のものを選ぶ。

あなたがお使いのエアコンは、部屋の広さにあったものでしょうか。

エアコンを購入するときに、「統一省エネルギーラベル」が製品に貼られています。

そこには、省エネ基準達成率などが記載されています。

注意したいのは、そういった省エネ基準達成率がなどが同じでも、冷房能力が違うと、電気代も異なってきます。

冷房能力は、カタログなどに載っています。

店員さんに聞いても分かるでしょう。

エアコンを購入する際は、「部屋の広さにあった冷房能力」のエアコンを選びましょう。

②月1、2回フィルターを掃除する。

エアコンのフィルターの掃除は手が届きにくいということもあり、後回しにしている人も多いと思います。

フィルターを綺麗に保つことで、電力の無駄を省くことができます。

③設定温度は夏28℃、冬20℃にする。

経済産業省資源エネルギー庁によると、外の気温が31℃で、1日9時間の使用で、設定温度を27℃から28℃にたった1℃上げただけで、年間の電気代が約820円安くなったというデータが出ています。

これはCO2の削減にもつながります。

④待機時消費電力を削減する。

待機時消費電力とは、電源を入れていないが、コンセントにはつながれていて、その時に消費される電力のことです。

エアコンに限らず、使わない電化製品の主電源をオフにすることで、この待機時消費電力量を約19%削減できるというデータもあります。

私も、一人暮らしをしていたときには、エアコンを使わない春、秋はエアコンの横のコンセントを抜くと良いと言われていました。

⑤夏は扇風機などと併用する。

冷房は扇風機などと一緒に使うと、冷風が部屋に回ると言われています。

エアコンの反対側に、扇風機の風が天井を向くように置き、併用しましょう。

⑥冬は床につくぐらいの長く厚手のカーテンを引く。

外の冷たい空気は窓から入ってくると言われています。

冬は短めではない、長めで厚手のカーテンを窓に引くことで、外気の侵入を防ぎましょう。

参考サイト⇒省エネ型製品情報サイト「製品の選び方 エアコン」経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2017年夏版」経済産業省資源エネルギー庁「節電.go.jp 2015 Archieve 今夏やるべき節電」経済産業省資源エネルギー庁「節電.go.jp 2015 Archieve 今冬やるべき節電」

エアコンはつけっぱなしにしても大丈夫?エアコンの使用で注意すること

最後に、エアコンの使用で注意しなければならないことをご紹介します。

①消し忘れ防止機能付きのエアコンにして、電気代の削減に努める。

消し忘れ防止機能とは、その部屋に人がいないことを検知して、自動でエアコンを消してくれる機能です。

ダスキンの消し忘れ防止機能付きのエアコンでは、部屋に人がいないと検知すると、設定した時間が経てば、設定温度を2℃低くしたのち、完全に停止します。

そうすることによって、急な用事が入り帰ってくるのは1週間後だという場合にも、安心できます。

ただ、こういった機能の付いたエアコンは価格が高くなります。

スマートフォンからエアコンの電源を付けたり消したりできる機能の付いているものもあります。

②買い替えの時期に注意する。

エアコンのつけっぱなしとは関係ありませんが、他にも注意点があります。

それは、買い替えの時期に注意する点です。

エアコンの平均使用年数はテレビや冷蔵庫と比べても長く、13.6年となっています。

エアコンは買い替えると、その設置などに手間がかかったりするため、とりあえず使えるまで使う、という方が多いのではないでしょうか。

買い替えの時期は、冷房や暖房の効きが弱くなったと感じたり、電気代が高くなったりしたときに買い替えると良いでしょう。

エアコンは様々な性能のものが販売されており、どれが自分に合うのか分からないという方は多いと思います。

部屋の広さなどを確認した上で、店員さんとよく相談して決めるようにしましょう。

そして、省エネの効果の高いエアコンを購入しても使い方が良くなければ、意味がありません。

設定温度に気を付けるなど、前述した節約術もしっかり取り入れて使用しましょう。

参考サイト⇒ダスキン「ルームエアコン」経済産業省資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2017年夏版」

まとめ

以上、エアコンをつけっぱなしにした時とこまめに切った時、どちらが電気代が安くなるかについてでした。

エアコンをこれから買い替える方も、そうではない方も参考になったと思います。

条件によりますが、エアコンは、つけっぱなしの方が、こまめに切るよりも電気代は安くなります。

この際に、エアコンの使い方を改めるとともに、電気代についてももう一度見直すようにしましょう。

以上となります。

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